各種精密検査
心電図、長時間心電図
心電図とは、心臓の筋肉の収縮に伴って発生する微量の電流を波形としてグラフにあらわしたものです。不整脈、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患、心肥大などの診断に有用です。健康診断などで測定する安静時の心電図が基本的なものですが、安静時の測定だけでは分からない場合もあるので、必要があれば負荷心電図や長時間心電図検査なども行います。
血圧脈波検査(PWV/ABI)
両手両足首に血圧計を巻き四肢の血圧を同時に測ることにより、ABI(足関節上腕血圧比)とPWV(脈波伝播速度)を同時に測定します。
ABI(足関節上腕血圧比):動脈硬化による狭窄や閉塞を検査します。
ABI0.9以下は症状の有無にかかわらず閉塞性動脈硬化を疑います。
PWV(脈波伝播速度):動脈壁の硬さを計測し、血管年齢を評価します。
動脈硬化が進むと心臓の拍動が手足に速く伝わるのでPWVは速くなります。
PWV1400cm/s以上は動脈硬化が疑われます。
心臓超音波検査
心エコーとは、超音波を用いて心臓を画像にして心臓の動きや大きさ、弁の状態、血液の流れなどを観察する検査です。弁膜症、虚血性心疾患、心筋症、先天性心疾患などの診断に用いられます。
頸動脈エコー検査
頸動脈エコー検査では、超音波が頸動脈まで届いて反射した波を画像に変換して、動脈壁の厚さや血流を計測して、どのくらい動脈硬化が進行しているかを知ることができます。動脈硬化の指標のひとつとして、内膜中膜複合体肥厚度(IMT)があります。IMT(Intima Media Thickness)は、動脈壁の3層のうちで、内膜と中膜をあわせた厚さのことです。頸動脈ではIMTが1.1mm以上になると動脈硬化と診断されます。
その他
胸部X線、CT検査・心臓の負荷を調べる血液検査・血液の固まりやすさの検査や薬の効果判断